国際問題
香港の取り締まりは活動家の家族にも及ぶ
香港の取り締まりが拡大している。指名手配中の活動家の父親が保険金をめぐって有罪判決を受けた。これは、当局が指名手配者の家族を標的にした初の事例となった。
![2025年12月15日、香港でメディア王ジミー・ライの国家安全法違反裁判が行われていた西九龍裁判法院の外で、武装警察が装甲車のそばで警戒に当たる。[Leung Man Hei/AFP]](/gc7/images/2026/02/27/54803-afp__20251215__886482d__v1__highres__hongkongchinapoliticscourt-370_237.webp)
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香港における反体制派への締め付けが不気味に強化される中、地元の裁判所は2月26日、娘の保険契約を解約し、資金を引き出そうとした指名手配中の活動家の父親に、国家安全法の下で懲役8カ月の判決を言い渡した。
海外在住の民主活動家アンナ・クオックの父親である郭賢生は、2月中旬、娘の保険契約の資金を扱おうとしたとした罪で有罪判決を受けた。
これは、海外在住の活動家の家族が香港の国家安全法の下で起訴された初めての事例であり、民主化を求める声を封じ込めようとする北京の動きが新たな段階に入ったことを示している。
郭氏の有罪判決は、メディア王ジミー・ライ(黎智英)が、廃刊となった新聞『アップルデイリー』を通じて民主派寄りの内容を掲載したとして懲役20年の判決を受けてから、わずか数日後に下された。
![2025年5月20日、香港で裁判官が保釈を認めた後、郭賢生(左)が高等法院を後にする。[Tommy Wang/AFP]](/gc7/images/2026/02/27/54802-afp__20250520__47e63zq__v1__highres__hongkongchinapolitics-370_237.webp)
これらの事例は総じて、香港当局が反対意見を抑え込むために香どこまで踏み込む用意があるのかを浮き彫りにしている。
69歳の郭賢生は、1997年に娘のために購入された保険契約の資金にアクセスしようとした疑いで、2025年4月に逮捕された。
その保険契約は8万8609香港ドル(約1万1342米ドル)相当で、アンナ・クオックが18歳になって以降、彼女の名義となっていた。
当局は、郭氏の行為が逃亡者の資金を扱おうとする試みに当たると主張し、これは香港の基本法第23条立法に基づく犯罪に該当するとした。
裁判を担当した鄭念慈判事は、郭氏は「娘が逃亡者であることを知っていたはずだ」と述べ、その行為は法令違反に当たると判断した。
郭氏の弁護人スティーブン・クワン弁護士は、問題となった資金がアンナのために使われる予定だったことを示す証拠はないと主張した。また、金額はわずかであり、郭氏には前科もないことを強調した。
越境的抑圧
郭氏の家族を標的にしたことは、香港および北京当局によるより広範な越境的抑圧の一環である。
2020年に国家安全法が施行されて以降、多くの活動家が逮捕され、沈黙を強いられるか、あるいは亡命を余儀なくされてきた。アンナ・クオックのように海外に拠点を置く逃亡者も、域外適用措置を通じて継続的な嫌がらせや威圧に直面している。
2025年には、こうした法律を用いて海外の活動家を封じ込めたとして、米国が6人の当局者に制裁を科した。これに対し北京は米国側の関係者に制裁を発動し、緊張は一段と高まった。
郭賢生の有罪判決は、反対意見を抑え込むために香港がいかに強硬な措置を取っているかを改めて強く示すものである。
当局は家族を標的にすることで、人間関係そのものを武器化し、反対勢力を抑止しようとしている。これは香港の自治を侵食し、地域の自由と民主主義を脅かすものだ。
かつては言論の自由の拠点だった香港は、いまや権威主義的に制度が解体されていく象徴的な存在となっている。
世界的に見ても、この事例は警鐘である。こうした抑圧は民主主義の根幹原則を侵害するものだ。各国政府はこれらの人権侵害に対して断固として立ち向かい、民主主義を支援しなければならない。