戦略的課題

米、露中交えた三カ国間核軍縮協定を模索

中国の核戦力は制限や透明性、申告、管理の枠組みを欠いており、2030年までに核弾頭が1000発を超える見通しだ。

米空軍のB-2スピリット爆撃機がミズーリ州ホワイトマン空軍基地で任務に備える=2025年6月(米空軍)
米空軍のB-2スピリット爆撃機がミズーリ州ホワイトマン空軍基地で任務に備える=2025年6月(米空軍)

AFP |

2月6日、米国はロシアと中国を交えた三者協議を呼びかけ、核兵器に新たな制限を設けるよう求めた。米露間の核軍縮条約が失効したことを受けた措置だ。

中国は「現時点では」として軍縮交渉への参加を拒否している。一方、ロシアは英国やフランスなど他の核保有国も交渉に加えるべきだと主張している。

マルコ・ルビオ米国務長官はオンライン寄稿で、「軍備管理はもはや米国とロシアの二国間の問題ではありえない」と指摘した。

「戦略的安定の確保には各国に責任があるが、とりわけ中国の責務は重い」と述べた。

トーマス・ディナノ米軍備管理担当国務次官は国連軍縮会議で新たな計画を提示し、2月5日に失効したNew START条約には「根本的な欠陥があった」と批判した。

ディナノ次官はジュネーブの国連会合で、「ロシアによる一連の違反、世界中の核保有量の拡大、そしてNew START条約の設計と運用上の欠陥を踏まえれば、米国には冷戦時代ではなく、現代の脅威に対応する新たな軍備管理の枠組みを求める明確な責務がある」と述べた。

改訂条約

新STARTの失効により、米国とロシアがそれぞれ配備済み核弾頭を1,550発に制限していた枠組みが終了した。これにより、数十年来初めて、最も破壊的な兵器の配備を抑制する条約が存在しない状態となり、新たな軍拡競争への懸念が高まっている。

トランプ米大統領はプーチン露大統領が提案したNew START条約の制限を1年延長する案を拒否し、2月5日、「新しく改善され、現代化された条約」を求める姿勢を示した。

ルビオ国務長官は、米国は「優位な立場から交渉に臨む」と述べた。

「ロシアと中国は、自らの義務を回避しながら核戦力を拡大する中、米国が手をこまねいていると期待すべきではない」とルビオ氏は記した。

「われわれは強固で信頼できる近代化された核抑止力を維持する」

「その一方で、われわれはこうした恐るべき兵器をより少なくした世界を実現したいという大統領の真摯な願いをかなえるため、あらゆる道を追求していく」

無制限

ディナノ次官は、中国が法的拘束力のある米露間の軍備抑制を逆手に取り、前例のない速度で核戦力を拡大していると非難し、「2030年までに核弾頭が1000発を超える見通しだ」と指摘した。

ディナノ次官は「現時点で中国の核戦力全体には、制限も透明性も申告義務も管理の枠組みもない」と非難した。

ロシアと米国は合わせて世界の核弾頭の8割以上を保有している。

ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、中国の核戦力は2023年以降、年間約100発のペースで拡大しており、その速度は他国を上回っている。

2月6日、中国の沈建大使は軍縮会議で改めて中国政府の公式立場を表明し、「中国の核戦力は米国やロシアの水準とは比べものにならないほど小さい」と主張した。

「現時点では核軍縮交渉には参加しない」

「核兵器を最も多く保有する国々は、核軍縮において特別かつ第一義的な責任を引き続き果たすべきだ」と強調した。

ガティーロフ露大使は会議で、ロシアがNew START条約の制限に縛られない立場を表明していることを踏まえ、新たな核軍縮交渉には英国やフランスなど他の核保有国も加えるべきだと主張した。

新時代

ライリー英大使はこの提案に与せず、「英国は必要最小限の核抑止力しか保有していない」と強調し、軍備管理交渉の焦点は「中国、ロシア、米国という最大の核保有国にあるべきだ」と主張した。

ラザール=スリー仏大使は、核兵器使用のリスクを低減し得る信頼できる措置を講じることが「すべての核保有国の目標であるべきだ」とするフランス政府の立場を示した。

New START条約の終焉により、新たな軍拡競争への懸念が高まっている。

外交委員会の民主党筆頭幹事ジャンヌ・シャヒーン上院議員は、後継合意なしにNew START条約を失効させれば「ロシアの戦略核戦力に対する最後の歯止めを失うことになる」と警告した。

2023年、ロシアのウクライナ侵攻を巡り米国との緊張が高まる中、ロシアは条約に基づく自国核施設の査察を拒否した。

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