防衛動向
欧州9か国がウクライナとともに弾道ミサイル防衛連合を創設
連合体制の発足が月曜日にパリで発表された。この同盟は、ウクライナの戦闘経験を活かしつつ、弾道ミサイルの脅威に対抗するための欧州全体で共有できる能力を構築することを目的としたものだ。
![2026年6月4日、メクレンブルク=フォアポンメルン州バート・ジルツェにあるレックニッツタール兵営に設置された2基のドイツ連邦軍パトリオット防空システム。 [Jens Büttner/DPA/AFP]](/gc7/images/2026/07/15/57005-afp__20260701__dpa-pa_260701-99-929911_dpai__v1__highres__patriotairdefensemissileba-370_237.webp)
Global Watch |
欧州9か国とウクライナは月曜日、防衛のみを目的とした弾道ミサイル防衛能力を欧州に確立するための連合の創設を発表した。この動きは、NATOの東方戦線全体における統合的な航空・ミサイル防衛を強化するための同盟国による大規模な取り組みを基盤として、弾道ミサイルの脅威の高まりに対処するものである。
この発表にあたり、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領もパリを訪問していた。同大統領は、ウクライナへの支援の再確認と、5年目に突入した戦争を終結させるためのロシアへの圧力強化を目的として、ウクライナの同盟国が集まる会合に参加したのである。
デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、英国、そしてウクライナがこの宣言に署名した。パリの会合には少なくとも25人の各国首脳が参加し、そのうち数名はこのまま滞在して、7月14日のフランスの祝日行事に出席する予定だ。今年のこの行事では、ウクライナへの支援が強調される予定となっている。
この宣言では、「我々は、欧州の防衛には、今後のミサイルの脅威を阻止・撃退するための統合型ミサイル防衛体制という世界的解決策が必要であると信じている」と述べられている。
![ロシアによるウクライナ侵攻が続く2026年7月12日夜、ウクライナ・ザポリージャで、ロシアのドローン攻撃を受けて破壊された住宅ビルの火災を消火する、ウクライナの救助隊員。 [Darya Nazarova/AFP]](/gc7/images/2026/07/15/57004-afp__20260713__b9zd4cq__v1__highres__ukrainerussiaconflictwar-370_237.webp)
また「我々の防衛産業基盤、研究、そして作戦経験を組み合わせて、欧州全体で共有できる弾道ミサイル防衛能力を構築することを目指す」とも述べられている。
各国は、この取り組みが防衛目的であることを強調した。
宣言では、「我々がこの行動をとる理由は、特定の人々に敵対するためではなく、自国民を守るためだ」と付け加えられた。ここ数週間、ロシアによる弾道ミサイル攻撃を繰り返し受けているウクライナの状況がこの文言の背景にある。
パリで創設された連合
正式な創設発表は、パリでの同盟国会合の場で行われた。これは5月に始まった協議を土台として進められている。当初は、欧州のより多くの国の国家安全保障担当補佐官とNATO事務総長の関係者がキーウで会合し、生産面での協力について協議していた。
これらの協議により、焦点は政治的支援から実践的な産業協力へと移行したのである。
ゼレンスキー大統領は、この連合によりウクライナ独自の計画に要する時間を短縮できると指摘した。ウクライナの防衛企業は、弾道ミサイルの脅威に対抗するために設計された新しい迎撃システムの部品の試験をすでに実施している。
欧州の協力国は今後、部品や製造能力を提供し、開発の加速と生産拡大を支援できることになる。この構想は、防衛製造と技術協力を強化するための欧州共同の取り組みに反映されつつある。
パリでの会合は、さらに大規模な取り組みに向けた基盤にもなった。
同盟各国は、この連合の発表に加え、防空に関する今後の対応について協議し、戦争が次の年へと突入する中でもウクライナを支援することを改めて表明した。
集団防衛力の強化
欧州の統合型防衛体制を重視する連合の方針には、ミサイルの防衛システムの生産における不足を補うための、大規模な取り組みが反映されている。
欧州は、複雑化が進む弾道ミサイルの脅威に直面しているが、高度な迎撃システムについては、長年にわたり限定的な外部からの供給に依存してきた。
同連合は、産業資源、研究、そしてウクライナの作戦経験を組み合わせることで、拡張可能な生産能力を構築することを目指している。
この構想の目的は、供給の行き詰まりのリスクを減らしながら、ウクライナの防空体制と欧州全体のミサイル防衛体制の双方を強化することにある。
この構想が成功すれば、ウクライナは前線近くで生産されたシステムにより、さらに持続可能なミサイル防衛体制を構築できることになる。
また、欧州の協力国にも、攻撃能力よりも抑止力を重視するという連合の姿勢と一致する、より多層的な防衛体制を強化するための新たな選択肢がもたらされる。
しかし、こうした理想を実現するには時間がかかるだろう。
王立防衛安全保障研究所のアソシエイトフェローであるトーマス・ウィティントン博士は、ウクライナの防衛産業が貴重な作戦経験を提供できると述べた一方で、生産施設の建設、専門労働者の育成、そして適応性の高いサプライチェーンの確保には継続的な投資が必要になると警告している。
ウィティントン博士は、「これは、ウクライナが明日にも直面することになる防空面での脅威に対する解決策にはならないだろう」と述べた。
今回のパリでの発表は、これまでの議論を欧州のミサイル防衛に向けた協力体制へと発展させるための、現時点で最も明確な一歩である。
参加各国が、どれくらい迅速に政治的な公約から取り組みを進め、技術共有、投資、生産の目標を達成できるかが、この連合がウクライナと欧州の双方にとって意味のある新たな防衛能力を構築できるかどうかを決定づけることになるだろう。