国際問題
ロシアのために戦う代償を象徴する平壌の「セッピョル通り」
北朝鮮国外での任務中に死亡した「殉職者」の遺族向けに新設された平壌の居住区は、ロシアのウクライナ侵攻で北朝鮮に犠牲者が出ている事実を明確に認めるものである。
![2024年10月21日、ソウルの路上に掲示されている新聞の前を通り過ぎる男性。その新聞では、ウクライナ前線に数千人の兵士を派遣する北朝鮮の決定を報じている。 [Anthony Wallace/AFP]](/gc7/images/2026/03/06/54877-afp__20241021__36kj6py__v3__highres__skoreankorearussiaconflictdiplomacy-370_237.webp)
Global Watch発 |
2月15日、人工的な哀愁が漂う大々的に報道された式典で、北朝鮮の金正恩総書記は、平壌の居住区「セッピョル通り」の新設を発表した。セッピョル通りは、同政権が「国外軍事作戦」で戦死したとする兵士の遺族向けの居住区となる。
金正恩総書記は今回の開発を「我々の世代の名誉の源であり、平壌と国家の誇り」と表現し、党と政府が遺族に「優遇措置」を保証すると約束した。
国営メディアはこの居住区を不朽の「殉職者」への名誉ある贈り物と表現した。しかしながら実際は、ロシアのウクライナ侵攻の支援のため北朝鮮が国外に派遣した部隊が払った人的代償をこれまでに最も明確に示す物的証拠の一つとなっている。
同じ軍事パイプラインに関する報道では、これらの部隊は、ウクライナ戦争で最も危険な地域、特にロシア国境のクルスク州付近に派遣されていることが繰り返し伝えられている。北朝鮮の兵士は、戦闘要員に加え、建設部隊や地雷除去部隊でも動員されているという。
![2024年10月21日、ソウルの路上に掲示されている新聞を読む男性。その新聞では、今年初めに平壌で開かれた晩餐会において、北朝鮮の金正恩総書記(左)とロシアのウラジーミル・プーチン大統領(右)が乾杯する写真が掲載されている。 [Anthony Wallace/AFP]](/gc7/images/2026/03/06/54878-afp__20241021__36kj6pz__v2__highres__skoreankorearussiaconflictdiplomacy-370_237.webp)
北朝鮮による部隊の派遣は、政治的な計算から生まれたやむを得ない決断だ。
韓国の国家情報院(NIS)は2月、約6,000人の北朝鮮の兵士が派遣中に死傷したと国会議員に説明した。
この犠牲者数が少しでも正確だとすれば、北朝鮮国内で問題が生じないことは考えにくい。
この専用の集合住宅の建設は、大衆の鎮静化を図る手段として機能している。つまり、遺族に首都での特権的な物質的恩恵を与えることで、数千もの遺族が抱える深い悲しみを制御し、政治的リスクを軽減しようしているのである。
北朝鮮当局の公式発表では、ロシアやウクライナに関する言及を意図的に避けている。
代わりに、星のような偉業や「国家の誇り」について語っている。これは、国外での戦争による損害を国内向けの神聖な犠牲の物語へと改変するための、意図的なプロパガンダ活動だ。
ロイター通信の報道によると、金正恩総書記は同居住区が死者の「精神と犠牲」を象徴し、遺族が「息子や夫を誇りとして幸せに暮らす」ための場所だと述べたという。
この発表について、アナリストの多くは、国内の重要な行事にタイミングを合わせた政治的メッセージだと見ている。
韓国統一研究院のアナリストであるホン・ミン氏はAFP通信に対し、セッピョル通りの新設は「高度に計算された政治的動き」だと語り、「亡くなった兵士たちの遺族に国家が具体的な補償を提供していることを示すものだ」と主張した。
無意味な死
こうした兵士たちは北朝鮮の領土を守るために犠牲になっているわけではない。国外の戦争で命を落としているのだ。ロシアから得られる見返りが、その戦争の北朝鮮にとっての価値なのである。
報道や同盟国の見解によると、この取り決めは取引として成立しているという。人的資源や兵器を、経済的救済や軍事技術と交換する構造だ。
この技術的側面が、専門家が懸念する核心部分である。
報告によると、ロシアはパーンツィリ防空システムを北朝鮮に移送し、弾道ミサイルに関するデータフィードバックを供与することで北朝鮮の弾道ミサイル計画を支援したという。
こうした背景の中、式典や追悼施設、さらに今では住宅街全体が国家の情報キャンペーンとして機能し、国外への派遣を物語として正当化しているのだ。
セッピョル通りは、略奪的な同盟関係、さらには演出された悲しみと国家による報奨で犠牲を神聖化しようとする政権を支える、血の代償を記したコンクリート製の台帳なのである。