国際問題

ミャンマー軍事政権、500人超の反政府武装勢力投降を誇示

ミャンマーで報じられた大量投降を巡り、反政府勢力がその規模や真偽に異論を唱える中、事態の信ぴょう性を疑問視する声が上がっている。

2026年3月19日、ミャンマー・マンダレーでミャンマー軍が主催したメディア向けイベントで撮影された、マンダレー人民防衛隊(MDY-PDF)隊員らの投降式の様子。[HLA-HLA HTAY/AFP]
2026年3月19日、ミャンマー・マンダレーでミャンマー軍が主催したメディア向けイベントで撮影された、マンダレー人民防衛隊(MDY-PDF)隊員らの投降式の様子。[HLA-HLA HTAY/AFP]

AFP/Global Watch |

ミャンマー軍は木曜日、500人超の反政府ゲリラが軍事政権に投降したと発表。一方、現場を目撃したAFP記者らに対し、ある抵抗勢力は同式典を「プロパガンダの演出」と示唆し、事態の解釈に隔たりが生じている。

2021年に軍事クーデターでアウンサンスーチー氏率いる民選政府が排除されて以来、ミャンマーは内戦状態に陥っている。

それ以来、 紛争は国家統制の広範な強化と並行して展開し 、クーデター前に構築された監視インフラが後に軍によって、抗議活動参加者の特定や記者の監視に利用される事態となっている。

クーデター後に結成された民主化派戦闘部隊や、長年中央政府に抵抗を続けてきた少数民族武装勢力など、多様な反政府勢力が紛争に参戦している。

ミャンマー中部マンダレー市でAFP記者が目撃したところ、数百人の隊員が古都の王宮敷地内の軍基地に集結し、銃器・弾薬・弾倉が積み上げられたテーブルの前に並んだ。

「お前たちがそちら側に行ったのは、事情を知らなかったからだ。だが今、お前たちは良心を取り戻したのだ」――ミャンマー中央軍司令官のアウン・ヘイ准将は、集結した隊員らに向けてこう語りかけた。

「お前たちはみな、それを身をもって体験したはずだ。ジャングルでの生活など、映画で見るものや人が語るものとは全く違う」と同氏は述べ、「光の中にいる人間は、何の恐れもなく自由に生きられるのだ」と付け加えた。

反政府勢力、軍事政権のプロパガンダを非難

男女混成の隊列は、迷彩柄と地味な色調の制服が混在する統一感のない装いで、多くはマンダレー人民防衛隊(PDF)のロゴがあしらわれていた。同隊は民主化派戦闘部隊の中でも特に強力な組織の一つとされる。

「我々PDF隊員があれほど多数、ミャンマー軍に投降した事例など存在しない」。マンダレーPDF報道官はこう述べ、今回の出来事はプロパガンダ目的の演出だと示唆した。

「投降する者が全くいないわけではないが、制服やバッジを身に付けたまま投降するなど、まずあり得ない」と同氏は付け加えた。

「我々の制服を着用している人物がいることが判明したが、その着こなしに誤りが見受けられた。例えば、帽子と制服が揃っていないなどだ」と同氏は指摘した。

軍は集められた隊員らに対する報道陣のインタビューを許可した。

「当初、政権が許せず、革命なら勝てるかもしれないと思って参加した」。ある男性はこう語った。安全確保のため匿名での取材に応じた同氏は、自身に続いて妻と2人の娘も人民防衛隊(PDF)に入ったと明かした。

「彼らの指導部は、我々が期待していたものとは全く異なっていた。それが、戻ってきた理由だ」と39歳の男性は付け加えた。

人民防衛隊(PDF)各部隊は軍事政権打倒という理想を原動力に活動する一方、特筆すべき戦果の多くは、より経験豊富な少数民族武装勢力と共闘して挙げている。

しかし、隣国中国による最近の介入で、かつて反政府勢力の中核を担っていた2つの主要な少数民族武装勢力との間に画期的な停戦合意が成立。これを受け、より寄せ集め色の強い民主化派勢力はマンダレー周辺で劣勢を強いられている。

分析筋によれば、これらの停戦合意は、北京がミャンマーにおいて体裁上の安定を維持すべく軍事政権を後押ししている兆候だという。

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