戦略的課題

大西洋横断パートナーシップがNATOの確かな抑止力を支える

英国空軍基地から作戦展開する米軍爆撃機、そして絶えることのない英国海軍の抑止哨戒――米英パートナーシップは、NATOのコミットメントを欧州全域における即応戦闘力へと具現化している。

2026年3月17日、作戦「エピック・フューリー」において、搭乗員がB-2スピリットステルス爆撃機の飛行前点検を実施。[米空軍]
2026年3月17日、作戦「エピック・フューリー」において、搭乗員がB-2スピリットステルス爆撃機の飛行前点検を実施。[米空軍]

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欧州の集団的防衛の中心には、政治的コミットメントを実戦的な戦力へと転換し、 負担分担

英国と米国は、NATOが確かな戦闘力を迅速に発揮する能力の要となっている。

共通の安全保障目標を追求するアクセス、基地運用、そして定期的な統合を通じて、 同盟軍は個々の総和を遥かに凌ぐ 戦力となり得る。

英国空軍フェアフォード基地が米軍爆撃機の展開において繰り返し果たす役割は、このパートナーシップが現実に機能する姿を如実に示す一例である。

2026年4月5日、作戦「エピック・フューリー」において、KC-135ストラトタンカーがF-35AライトニングIIに空中給油を実施。[米空軍]
2026年4月5日、作戦「エピック・フューリー」において、KC-135ストラトタンカーがF-35AライトニングIIに空中給油を実施。[米空軍]

前方基地による戦力投射

最近の一連の作戦は、同盟国による基地運用と長距離打撃能力が、実戦環境下においていかに効果的に統合され得るかを実証している。

2026年3月、米空軍のB-1Bランサー爆撃機が英国空軍フェアフォード基地に展開し、作戦「エピック・フューリー」の下、イランに対する攻撃作戦が強化される中、その戦力として投入された。

複数の報道機関がこの展開を伝えたほか、英国当局は、米軍が同基地を「特定の防衛作戦」のために使用しており、イランによる地域へのミサイル発射を阻止することを目的としていることを確認した。

同じ時期、フェアフォード基地ではイラン関連作戦の緊迫化に伴い、B-52H戦略爆撃機の飛来など、米軍爆撃機の活動が相次いで確認された。これらの動向は、英国の基地インフラが、必要に応じて欧州領内から米軍の長距離作戦を持続的に支える能力を有していることを浮き彫りにした。

分析筋は、こうした前方展開が、迅速な全球打撃における前進拠点の戦略的価値が今なお健在であることを改めて示していると指摘している。

これに対し、2025年6月の作戦「ミッドナイト・ハンマー」は、米軍長距離打撃の別の様相を浮き彫りにした。

公開報道によれば、フォルドウ、ナタンズ、イスファハンにあるイランの核施設を標的とした精密打撃パッケージが、B-2スピリットステルス爆撃機7機とGBU-57大質量貫通爆弾(MOP)14発を用いて実行されたという。

こうした作戦事例は、英国領内およびNATO全域で定期的に実施される演習によって裏付けられ、持続的な即応態勢の定着につながっている。

米軍公式発表は、欧州における爆撃機任務部隊(Bomber Task Force)の定期的な活動、とりわけ英国空軍フェアフォード基地からのB-52Hの頻繁な作戦展開に言及している。これらの展開は、同盟国・パートナー国との即応態勢と相互運用性を高めることを目的とした定例ミッションと位置付けられている。

米欧州空軍の評価が指摘するように、こうしたミッションは同盟全体において「共通の理解、信頼、相互運用性」を向上させるものである。

これと並行し、NATOの年次演習「ステッドファスト・ヌーン」は、同盟の核抑止力に関する訓練と手順の強化において重要な役割を担っている。

NATOは本演習を長期間にわたり計画された定例的なものだと説明しており、通常は14か国の同盟国から約70機の航空機と約2,000人の要員が参加するが、すべて実弾を使用せずに行われる。

NATOのマーク・ルッテ事務総長は、こうした演習により核抑止力を「可能な限り確かで、安全かつ堅固、そして効果的な状態に維持する」ことが重要だと強調している。

多層的抑止

抑止力の維持はまた、強靭な通信網と洋上での持続的活動能力に大きく依存している。

米海軍のE-6Bマーキュリー機は、TACAMO任務を通じて極めて重要な役割を担っている。

これらの機体は超低周波(VLF)送信により弾道ミサイル潜水艦との常時通信を維持し、有事の際でも国家指導部と戦略戦力との間の指揮連絡の継続性を確保している。

同時に、英国は自国の堅固な戦略的態勢も維持している。同国の常時洋上抑止(CASD)は1969年にさかのぼる、途切れることのない哨戒記録を継続している。

これら一連の作戦と演習は、米英関係の深さを如実に示している。

その関係は、具体的な軍事的メカニズムを通じて具現化されている―長距離航空戦力を支える前方基地、相互運用性を醸成する定例的な爆撃機展開、同盟全体での核抑止訓練、強靭な戦略通信、そして絶えることのない洋上抑止の維持である。

平時の演習で鍛え上げられ、危機の場で実証されたこの組み合わせこそ、NATOが欧州を防衛する能力の中核的支柱を成している。

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