国際問題
北朝鮮の人権は過去10年間で悪化したと国連が指摘
報告書は、死刑執行が増加し、表現の自由と情報へのアクセスが大幅に後退していることを指摘している。
![韓国との国境をパトロールする北朝鮮の守備兵。[NK News]](/gc7/images/2025/09/19/52011-sssw-370_237.webp)
AFP通信 |
北朝鮮の人権状況は悪化していると国連は報告書で警告し、過去10年間を「苦しみ、抑圧、そして増大する恐怖」と表現した。
国連は2014年、北朝鮮に対する厳しい報告書を初めて公表した。そこでは、広範な人道に対する罪が詳細に記され、ナチスや、南アフリカのアパルトヘイト、クメール・ルージュの犯罪に例えられていた。
それ以来、国連人権高等弁務官事務所が収集した情報によれば、状況は改善されておらず、「多くの事例で悪化している」とされ、政府の過剰介入が増加している。
「今日の世界で、このような厳しい状況下にある集団は他にない」と、数百件のインタビューに基づいた9月12日の報告書は結論付けた。
金王朝による鉄の統制が70年間続く北朝鮮は、国民に対して非常に厳しい統制を維持している。
強制労働の急増
「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が現在の路線を継続すれば、国民はさらなる苦難、残忍な弾圧、恐怖に晒されることになる」と、国連人権高等弁務官フォルカー・テュルクは声明で警告した。
報告書は、死刑執行の増加、表現の自由と情報へのアクセスにおける大きな後退、技術の進歩による「大規模監視」システムの拡大を指摘している。
国連はまた、強制労働の増加を報告している。昨年、国連は、これらの強制労働は、奴隷制であり人道に対する罪に相当する可能性があることを示唆した。
2014年の報告書は既に、北朝鮮における強制労働をはじめとする広範な人権侵害を報告していた。これには処刑や、強姦、拷問、意図的な飢餓状態、そして収容所に8万人から12万人もの人々が拘束されている実態が含まれていた。
「拉致された外国人をはじめとする数十万人の行方不明者の行方は、今なお不明のままである」と報告書は付け加えている。
収容所に関する情報は限られているが、国連の人権監視活動と衛星画像は、そのような収容所が少なくとも4つあると推測している。