新たな課題

ランサムウェア集団、傭兵、カルテル:国際安全保障を脅かす新たな勢力

サイバー犯罪者が病院を麻痺させ、傭兵が影の戦争を繰り広げる―法の枠外で活動する強力な非国家主体が、国際安全保障を根底から揺るがす新時代が到来している。

2023年、ホンジュラス警察当局者がバリオ18とマラ・サルバトゥルチャ(MS-13)の両ギャングから押収した武器を公開。[Orlando SIERRA / AFP]
2023年、ホンジュラス警察当局者がバリオ18とマラ・サルバトゥルチャ(MS-13)の両ギャングから押収した武器を公開。[Orlando SIERRA / AFP]

ジョン・フェルナンド・ムニョス |

2024年6月3日、ロンドンの病理診断サービス企業シンノビスを標的とした大規模なランサムウェア攻撃により、同市の主要病院7施設で週にわたり800件以上の手術と数百件の診療予約が中止に追い込まれた。

単一の管轄権が及ばない場所から活動する犯罪ネットワークが、英国の国民保健サービス(NHS)の一部を機能停止に追い込んだ。

国際安全保障を脅かす新興勢力の台頭は、この事例にとどまらない。

非国家主体

武力の投射、社会全体の不安定化、広大な領域の支配―かつては主権国家だけが持ち得たこれらの能力が、今や国家の専権事項ではなくなった。

2023年、ベラルーシにてワグナーの戦闘員がベラルーシ特殊部隊員にドローンの訓練を実施。[ベラルーシ国防省]
2023年、ベラルーシにてワグナーの戦闘員がベラルーシ特殊部隊員にドローンの訓練を実施。[ベラルーシ国防省]

サイバー犯罪者が病院を機能停止に追い込めるのと同様、民間軍事会社もまた、自国軍の投入に踏み切れないほど弱体か、あるいは慎重すぎる政府に代わって戦争を遂行することができる。

越境ギャングや犯罪組織は、恐喝、暴力、恐怖を駆使して大都市の地域社会全体を支配下に置いている。国家の保護が及ばない企業やコミュニティから事実上の「上納金」を徴収する彼らの存在は、非国家主体がほぼ完全な行動の自由を手にし、活動する時代が既に到来していることを示している。

「非国家主体」とは、極めて多様な組織を包括する広範な概念だ。アフリカ各地に展開するロシア関連の傭兵、東欧を拠点とするランサムウェア集団、ソーシャルメディアへの一度の投稿で数千人のボランティアを動員できるハクティビスト集団、そして大陸をまたいで麻薬、武器、移民、資金を密輸する越境犯罪ネットワーク―これらすべてが該当する。

これらの組織に共通のイデオロギーや手法はない。だが、国家の公的権限の及ばない領域で、しかも国家間の行動を規制するために構築された国際法枠組みの網の目をすり抜ける形で、現実の権力を行使している点においては一致している。

米国国家情報長官室(ODNI)は2026年3月公表の『年次脅威評価報告書』において、サイバー空間が紛争の主要な舞台となり、国家主体も非国家主体も重要インフラを積極的に標的としていると指摘した。

この見方は、諜報機関の評価や安全保障アナリストの間でも広範なコンセンサスとなりつつある。彼らが指摘するのは、制度の弱体化、地政学的対立の先鋭化、低コスト技術の普及、そして国際金融システムの存在が、国家の旗を掲げずに勢力を投射しようとする組織の参入障壁を押し下げる要因として複合的に作用しているという点だ。

2025年1月から9月までの期間だけでも、研究機関は世界で約4700件のランサムウェア被害を確認しており、これは2024年同期比で34%の増加となる。これらの攻撃の半数は、製造、医療、エネルギー、運輸、金融といった重要インフラ分野を狙ったものだった。

米連邦捜査局(FBI)の集計によると、2024年のサイバー犯罪による被害総額は過去最多の166億ドルを記録し、前年比で33%増加した。

これらの攻撃を仕掛ける組織は、もはや犯罪ギャングというより企業に近い様相を呈している。彼らは「ランサムウェア・アズ・ア・サービス(RaaS)」プラットフォームを提供し、提携者が使用料を支払うことで確立されたマルウェアやインフラを利用できるようにする見返りとして、身代金の一部を受け取る仕組みを構築している。さらには顧客サポート体制を整え、分割払いを受け付け、注目度の高い標的を侵害した際には報道発表まで行う始末だ。

2025年に活動が確認されたランサムウェア集団は約103を数えるが、そのうちわずか5組織(Qilin、Clop、Akira、Play、SafePay)が全被害の約4分の1を占めており、サイバー犯罪経済における専門化と集約の進展が浮き彫りとなっている。

ランサムウェアに加え、「ハック・フォー・ハイア」と呼ばれる別のデジタルサービス分野も存在する。予算さえあれば、政府、企業、政治的顧客など誰に対しても、監視ツールや諜報能力、システム妨害サービスを提供する請負型ハッキング企業だ。

傭兵ビジネス

同様の傾向は物理的な戦場でも見られる。ロシア、中国、その他各国の民間軍事会社(PMC)は今や全大陸で活動し、かつて国家だけが担っていた機能を遂行している。重要インフラの警護、正規軍への直接戦闘支援、諜報活動、そして治安部門要員の訓練―これらすべてを請け負う存在となっている。

最も明確かつ重大な事例が、ワグナーグループとその後継組織であるアフリカ軍団(Africa Corps)だ。クレムリンの指示の下で活動するこれらロシアの民間軍事会社は、リビア、シリア、ウクライナ、そしてサハラ以南アフリカ全域で戦闘任務に投入されてきた。

マリ一国だけでも、2020年から2022年にかけてワグナー関連の9件の事件により、450人以上の民間人が命を落とした。

モスクワはワグナーを民間企業とする法的曖昧さを利用し、軍事作戦の挫折や請負業者の死亡を隠蔽してきた。失敗はロシア国家の問題ではなく、あくまでワグナー固有の課題であるかのように再定義するのである。

欧米の民間軍事会社も活動を活発化させており、特にアフリカ全域での対テロ作戦においてその存在感を示している。両者の決定的な違いは、欧米系企業がほぼ例外なく直接戦闘への関与を避けている点にある。これに対し、ロシアや中国の請負業者は軍事作戦に直接従事し、その報酬は活動地域における天然資源や鉱山利権へのアクセスという形で支払われるケースが少なくない。

犯罪国家化

越境犯罪ネットワークは、とりわけ複雑な課題を突きつけている。その権力は強制力にとどまらず、経済的・社会的な影響力をも併せ持つからだ。MS-13のようなギャングは、自らの支配地域内にある企業、運輸業者、住民に対して「ラ・レンタ(la renta)」と呼ぶ組織的な「上納金」を徴収している。

恐喝は単なる資金源にとどまらない。国家が見放した地域社会に強要される社会統制のメカニズムとして、もう一つの「並行統治」を形作っているのである。

2025年2月、米国務省は10の犯罪組織を「外国テロ組織(FTO)」に正式指定した。指定対象にはメキシコのカルテル6組織、MS-13、ベネズエラと結びついたトレン・デ・アラグア、そしてハイチのギャング連合2組織が含まれる。

これらの指定は、犯罪組織がもはや単なる法執行上の問題ではなく、何よりも地政学的な課題であるという明確な認識を反映している。

これらすべてが国家にとって構造的な課題を投げかけている。国際法はそもそも、国際安全保障の主要な主体は政府であり、責任の所在は国家機関を通じて明確化されるとの前提の上に構築されてきたからだ。

その一方で、非国家主体は国際法の枠組みが持つあらゆる隙間を突き、国境を越えて活動し、管轄権を移り変わり、ある国の法人格を利用して別の国で資金を洗浄し、場合によっては、公には非難しながらも陰で保護する政府の後ろ盾すら得ている。


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